薬剤室PHARMACY

部門について

薬剤室では、適正で合理的な薬物治療を提供するために、病棟に薬剤師を配置して、他の医療スタッフと協同し、薬の確認や情報提供・薬の血中濃度の解析・患者さんへの説明などを行っており、ICTをはじめとするチーム医療にも参画しています。
少人数でファーマシューティカルケアを実践していくために、日々スキルアップに努めています。また、安全にお薬を提供するために、調剤や抗がん剤など注射薬の調製などを行っています。

専門・認定保有者 2023年4月現在

日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師 2名

日本循環器学会心不全療養指導士 1名
日本臨床栄養代謝学会栄養サポートチーム専門療法士 1名
日本薬剤師研修センター認定薬剤師 3名
日本DMAT 1名

臨床業務

      • 病棟業務
        一般病棟に1病棟当たり1~2名の薬剤師を配置しています。
        患者さんのお薬が適切かつ安全に投与されているか、適応、禁忌、相互作用などを確認し、患者さんとの面談や検査結果などから薬の効果、副作用をモニタリングしています。また、患者さんの病態や腎機能に応じた投与設計、薬剤選択の提案などを行っています。
      • 服薬指導
        入院時には、患者さんの持参薬やお薬手帳、アレルギー歴など確認し、入院後の薬物治療設計に貢献しています。入院中・退院時には、患者さん本人や、そのご家族に対し、使用している薬剤について情報提供を行っています。外来においても、必要に応じて服薬指導を行っています。
    患者指導

    服薬指導

  • 医薬品情報(Drug Information: DI)管理
    薬についての新しい情報を集め、院内へ周知が必要な医薬品情報の提供を行っています。
    患者さんおよび医療従事者からの問い合わせに対応しています。また、当院で発生した副作用についての情報を一元管理し、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に報告しています。
  • 薬物治療モニタリング(Therapeutic Drug Monitoring: TDM)
    薬物を有効かつ安全に使用するために、薬物の血中濃度を測定して、患者さん個々に適した投与量や投与スケジュールを設計しています。

チーム医療

      • 感染対策チーム(infection control team :ICT)
        広域抗菌薬の使用状況を把握し、抗菌薬の適正使用に薬剤師の視点から評価と提案を行っています。また、環境・手指衛生の管理を行い、院内の感染予防に努めています。
      • 緩和ケアチーム(Palliative Care Team:PCT)
        必要に応じて多職種で、患者さんの疼痛コントロールを始めとした緩和薬物療法の評価と適切な薬物治療の支援を行っています。
      • 褥瘡・栄養サポートチーム(Nutrition Support Team: NST)
        患者さんの栄養状態を多職種で確認し、適切な栄養療法や褥瘡に対して薬物療法の提案を行っています。
      • 糖尿病教室
        糖尿病教育入院の患者さん向けに講義を行い、薬の必要性や低血糖時の対応等を説明し、適切に治療が継続できるようサポートしています。

がん化学療法

        • 当院では、医師より申請されたがん化学療法レジメンを、多職種で構成される化学療法運用委員会において薬学的観点から審査しています。
          レジメンに基づき、注射薬抗がん剤を薬剤師が調製しています。
          患者さん一人ひとりのレジメン内容、検査値の確認や調製量を計算し、複数の薬剤師で薬剤・投与量・調製量に誤りがないかチェックを行い、安全に投与されるように心がけています。また、安全キャビネット内で、閉鎖式薬剤移注システムを用いて調製を行うことで医療従事者の抗がん剤曝露対策にも努めています。
      混注作業

      混注作業

調剤・注射・製剤

      • 調剤
        医師の処方せんに基づき、薬の相互作用の確認、投与間隔や重複投与のチェックなどを行い、患者さんが薬を安全に使用できるよう、内服薬・外用薬の調剤を行っています。
      • 注射
        医師の指示に基づき、薬の配合変化や相互作用、投与間隔などのチェックを行い、薬が安全に投与されるように、患者さん毎に注射剤のセットをしています。
      • 製剤
        治療上不可欠となる薬品の中で、市販されていない薬品を病院内で調製しています。

教育研修

法人薬剤部合同で、1~2年目を対象とした新人研修、3~5年目を対象とした論文を批判的に吟味するためのジャーナルクラブ、薬物治療を科学的に評価検討するための症例検討も実施され、スキルアップに努めています。

院外処方箋について

      • 当院が発行する院外処方箋には患者さまの身長・体重および検査値の一部が表示されます。検査値は過去3ヶ月以内に測定された直近の値となります(3ヶ月以内に測定が無かった場合は空欄となります)。検査項目、当院の基準値など詳細については、当院ホームページをご覧ください。 

        検査基準値ページ

      • 当院の院外処方箋は偽造防止対策として、コピーガード機能の付いた用紙を使用しております。コピーした場合には下図のようになりますので、取り扱いにはご注意下さい。

        偽造防止対策イメージ

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