新年年あけましておめでとう ございます。昨年は、病診連携、病病連携におきまして格別のご配慮、ご協力を賜り御礼申し上げます。おかげさまで、微力ながら地域医療に貢献させていただくことができました。
2022年は、コロナ禍が長期化する中、北京オリンピックが開催され、小林陵侑選手、高木美帆選手、平野歩夢選手の金メダル獲得など日本勢の活躍を楽しみにテレビ観戦されていたことと思います。しかし、その数日後の2月24日にロシアのウクライナ侵攻が開始され、それ以降痛ましい報道が続いております。また、日常生活においても紛争の長期化に伴う光熱費などの物価高騰、さらにコロナ感染拡大第6波、第7波、第8波と悩みの多い1年であったと拝察いたします。
2023年は卯年です。卯年は飛躍や向上の年といわれています。12年前の卯年を振り返ると、東日本大震災、なでしこジャパンのワールドカップ初優勝、などが思い出されると思います。東日本大震災では、直接的被害に加え原子力発電所の事故やそれに伴う農産物や海産物の風評被害など多くの問題が次々と起こりました。未だに多くの傷跡を残しながらも、世界中が驚くほどのスピードで復興が成し遂げられました。まさに、困難からの飛躍の年といえると思います。
現在、医療業界は厳しい状況にありますが、ここからの飛躍が望まれる1年だと思います。 医療者としての原点に立ち返り、求められる医療の提供を使命とし職員一同努力して参りたいと思います。本年も変わらぬご指導、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
猛暑を終え、過ごしやすい季節になって参りました。地域の皆様には、平素より病診連携、病病連携にご協力賜り御礼申し上げます。
4月以降、新型コロナウイルス感染拡大の第6波、第7波によって病院スタッフの欠勤者が増加し、病床稼働の制限、救急受入れの制限を行わざるを得ない事態が断続的に発生し、ご迷惑をおかけしたことと存じます。また、皆様の施設におかれましても、同様のご対応を要したのではと拝察いたします。ウイルスの感染力の強さ、社会活動の継続が望まれている現状を鑑みると、今後も同様の事態が繰り返し発生すると思われますので、これまでの経験を活かし、少しでも影響が小さくなるよう知恵をしぼって参りたいと思います。
新型コロナウイルス感染拡大以降、様々な疾患でやや進行した状態で、受診されている患者様が増加しているように感じます。市民の方々に健康について関心を持っていただくために毎年開催していた東横健康増進フォーラムを2020年、2021年と中止しておりましたが、本年は入場者数制限など感染対策を十分に行い、開催させていただきました。お陰様で多くの方々にご参加賜りました。本フォーラムが早期受診の促進につながることを願っております。
限られた医療資源を有効に使うことが求められている今、地域連携の質が問われている時と思います。当院としての役目を果たせるよう、皆様からのご指導を賜れましたら幸甚に存じます。今後もよろしくお願い申し上げます。
東横病院脳卒中センターでは、2020年より「脳血管内治療センター」を運営して参りましたが、今回組織改革を行って脳血管内治療センターを廃止し、本年5月1日に「脳血管内治療科」を開設致しました。「○○センター」という名称では実態がなく、皆様によりわかりやすくするために、新規診療科として「脳血管内治療科」を立ち上げました。外来および入院診療科としても本名称で患者さんの受け入れを行います。現在当院では、日本脳神経血管内治療学会専門医は5名(指導医1名)勤務しており、24時間365日体制で専門医療を提供できる体制を整えております。
「脳血管内治療科」では、カテーテルを用いて様々な脳血管障害の治療を行います。代表的な治療は、①急性期脳梗塞に対するステントリトリーバーを用いた血栓回収療法、②頸動脈・頭蓋内動脈狭窄に対するステント留置術、③脳動脈瘤(破裂および未破裂)に対するコイル塞栓術、④脳動静脈奇形・硬膜動静脈瘻に対する塞栓術、⑤脳腫瘍に対する栄養血管塞栓術などです。
「脳血管内治療科」の外来は、月曜日午前および水曜日午前に植田が担当させていただきます。脳梗塞、脳動脈瘤、頭蓋内動脈や頸動脈の閉塞・狭窄症、脳動静脈奇形、硬膜動静脈瘻等を疑う患者さんにつきまして、ご紹介頂きますと幸甚でございます。今後とも宜しくお願い申し上げます。
日頃より、地域のみなさまには病病連携・病診連携にご協力をいただき感謝いたします。新型コロナウイルス感染症の拡大と収束の波も、第6波から第7波を思わせ、3年目の春を迎えています。おかげさまでワクチン接種は3回目を終え、暮らしを守るためにも、感染予防と経済活動の両立を目指す日常になっています。どのような暮らし方が「自分らしさ」なのか。多くの人が模索しています。
超高齢化の進む中、健康寿命だけでなく、むしろ「幸福寿命」を伸ばすこと。死ぬまでずっと幸せでいることが目標と提唱されており、私も賛成です。そのためには、“一人ひとりが自分自身の健康に関心を持ち、医療者を含めたさまざまな資源を活用しながら、主体的に自分の健康管理をしていく”ことが必要です。こうした行動のことを「セルフケア」するといいます。そして、この行動の基は「どのようにありたいか」という意思に深く関わっています。そこで、自分自身の幸福とは何か?健康的な暮らしとは何か?自身の生活を振り返り、病気を持つ人の「できることを増やす」支援であり、病気を持つ人自身が自分の「できること」に目を向ける支援こそ、看護専門職者としての役割です。人々のもつ力(できること)を伸ばす支援は、看護師自身の成長や幸福にもつながります。
医療現場でセルフケアの織り成す幸福感を感じたいものです。
今後ともご理解、ご支援を心よりお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
当科では、消化管に対する内視鏡診療に特に力を入れています。消化管の早期癌は早い段階で発見することが出来れば内視鏡治療を行うことで治癒することができます。そして、基本的には傷さえ治ってしまえば以前と同じ食生活を送ることができることが大きなメリットです。しかし、そのためには症状のない早期の段階で病変を発見する必要がありリスクの高い方に定期検査を受けていただくことが重要になります。そして、使用する内視鏡光源およびスコープも高解像度のものを用いることで早期に病変を発見することが可能となります。今年度より当科においてオリンパス社製の次世代内視鏡システムEVIS X1および専用内視鏡スコープが導入されました。遠くまで明るく見通すことができるBAI-MAC機能を備え4K画質で5LEDによる画像を得ることができます。新しく搭載された新規特殊光であるTXIは粘膜面のわずかな変化に対する視認性が向上しており早期癌をより早く見つけることができます。そのようにして発見した病変は、拡大内視鏡観察などで精密検査を行い治療につなげてまいります。内視鏡治療適応病変であれば内視鏡的粘膜下層剥離術などによる治療を速やかに行います。その際には、出血点の認識が容易となるRDIという観察モードを併用することで安全確実な治療を行うことができます。先生方におかれましては内視鏡検査のご依頼などありましたらご紹介をいただけますと幸いです
2021年度の内視鏡センター検査件数は1.2万件を超え、コロナ禍での感染防止対策を徹底しながら検査数を増加できています。これもひとえに地域医療機関皆様からの紹介があってのことと感謝しております。
内視鏡室は飛沫が多い検査環境でありますが、当院ではクラスター感染を起こすことなく検査を実施できるよう様々な対策を行っています。内視鏡センターの感染防止対策は以下の内容です。
①経口内視鏡 :飛沫対策マスクの使用
②経鼻内視鏡 :口元はサージカルマスクを装着・交換
③スタッフ:フルPPE装着・脱衣の指導
④動線のルール作成
⑤換気、空気清浄機、サーキュレーターの設置、二酸化炭素測定
⑥患者ごとベッド敷布交換、拭き掃除
⑦10日前からの体調確認を行う
⑧ワクチン接種した方は1週間後に実施する
⑨感染症陽性となった場合は1か月以上経過されているか確認する
10日前からの体調を確認し発熱や風邪症状がある場合、またワクチン接種後1週間以内の内視鏡検査はお断りさせていただいています。感染症に罹患してしまった場合は一か月経過後の予約をお願いいたします。内視鏡検査当日の変更は予約を取りなおすことになりますので、事前に予約変更をお願いします。お電話でご相談ください。
そして、2022年4月より内視鏡機器を最新機器に揃えることができました。 内視鏡センター医師と看護師の経験豊富な技術と最先端技術を搭載した機器による検査・治療を提供いたします。
これからも、感染防止対策を徹底し、温かい心で患者に寄り添い医療の質の向上に努めてまいります。